伏線とはやはりお客様との約束みたいなもので、例えば直球でも変化球でも決まれば信頼してくれる。棒球では当然冷められるが。
でも何もしないのは約束の反故であり契約違反でもある。当然ヘイトが増える。
わたしのこの伏線に関する考えに賛同できない人の為になぜこんなことを言うのかを説明しないといけないと思う
ではなぜこの「伏線」が「お客様との約束」となり「契約」となり得るのか?
- アニメに提示された謎に対して我々はどう思うのか?
- 謎かけに対して考える時間とは?
- ここでなぜ約束と契約なのか?
- 価値の決まり方の種類
- 伏線とは約束であり契約と言ったが、これを破るとはどういうことか?
- さらに最悪なムーブはスタッフが後付けで炎上することだ。
- お客様との約束や契約は守れ
アニメに提示された謎に対して我々はどう思うのか?
いわゆる考察というものではあるが、
アニメにおいてまず「謎」というものが提示されます。
その謎に対して我々お客様は必死こいて
どのような答えなのか?そこに至る伏線が
劇中に、あるいは設定の中に隠されてはいないか?
その答えが物語にどう影響するのか
などなどを考えるのではありませんか?
謎かけに対して考える時間とは?
その謎に対しての考える時間を
内藤哲也は「甘美な時間」と称している。
これは実に的を射ていて、
謎に対してあれこれ考える時間、
これは次の回への楽しみへと転じ、
どのような答えが出されるのかへの期待を
我々は募らせているのでは無いか?
実際アニメで提示された謎に対してあれこれ考えてる時間って楽しくないですか?
ここでなぜ約束と契約なのか?
それは放送回視聴後と次回の放送までの時間を
繋ぐものに他ならないからである。
放送から放送までの間の時間というのは
実に大事だ。
そして次の放送で答えが提示された時に
初めてその「放送までに考えた時間の価値」が
決まってくるのではないか?
次ではその価値が決まる基準とはについて話そうと思う。
価値の決まり方の種類
これは4パターン存在している
1 期待通りの展開
いわゆる王道と呼ばれる「お客様の期待通りの展開」と呼ばれるもので、これを成し遂げるのはシンプルゆえ一番大変なことなのだ。
直近ではノーサイドゲームである。
決まりきっているがゆえクリエイターに力量がないと見透かされるか飽きられるかである。
分かってても盛り上げられて初めて王道である。
2予想を覆して期待以上の答えを出す
おそらくクリエイター連中が目指そうと躍起になっているのがこれだろう。
こちらの予想を上回り、こちらの期待のさらに上を行く答えを出してきた作品を見たときの喜びは何者にも変えがたいからだ。
ケムリクサがこれに当たろうか。
しかし、
これにかまけてると道を外れて3に堕ちることになる。
3予想を裏切って期待をも裏切った
黒富野やエヴァに影響された勘違いバカクリエイターかぶれがよくやりがちなのがこれである。
一時的にはギャグや芸術になり得るだろうが
何度も何度もやられると流石にゴミ以外何者でもない。
このパターンの連発は非常に厄介で
今のこのご時世クレームが殺到し、そうなると製作委員会は「シリアスはやめてくれ」と言うようになってきて、ジャンルの硬直化に繋がるからだ。
4 予想通りのクソ展開で期待を裏切る
これは本当に最悪で、ここまでくると
クリエイターの自己満足以外何者でもない。
要はお客様に何も与えてないってだけの話で
ここまでくると価値がない。
伏線とは約束であり契約と言ったが、これを破るとはどういうことか?
「伏線張ってこちらに考えさせておいて何も用意しない」
これに尽きる。
特にビルドファイターズトライや鉄血第二期で行われたことだ。
こうなるとお客様から「こいつ何も考えてねえな」となるしかなくなるし、結果として価値を落とすことになる。
さらに最悪なムーブはスタッフが後付けで炎上することだ。
ここまで来たらもはやその作品は末期ガンでしかない。
面白くなるための約束しておいて約束破った挙句実はこうだったんですーなんてやられてみなさいよ。
もはやこれは宿題忘れた悪い子供の言い訳以外何者でもなく
お客様との信用をとことんまで破壊する行為だ。
なぜならこの2点は「伏線」に対して考える甘美な時間を完全に台無しにする行為だからだ。
鉄血に怒ってる理由の最大がこれだ。
そうなるともうその作品は商売にならなくなる。けものフレンズ2以降や鉄血がまさにそうだ。
小川正和てめーのことだ。
お客様との約束や契約は守れ
わたしが本当に声を大にしていいたいのは
「常に頭において欲しいのがお客様の放送と放送の間の楽しみの時間である。」ということ
どのようにその時間を過ごしてもらうのか?
伏線や引きはこの時間を楽しんでもらうためにある。
伏線張って何もない、そして下らない後付けの答えはたちまちその時間を一瞬にして破壊し、
作品の信用を粉々にすると心得ていただきたい。
追記
なぜこの文を朧海月(@Oboro_rlyeh)氏は「主人公は報われなければならない、物語はそういうもの」と解釈したのだろうか?
ここには物語の傾向と所感と対策について語っただけで「主人公は報われなければならない」とは一言も言ってないんですよね?
「作品を見る目のない出資者をつけ上がらせる結果になるくらいなら王道をしっかり作り込んだほうが安全」と言ってるだけ。
「安全」と「こうあるべき」は読み違えないでくんねえかなあ。